福利厚生の一環として、社宅を導入する企業は少なくありません。しかし、社宅を自社で管理するためには、非常に多くの業務や手続きが必要です。
ここでは、社宅の自社運用する際の流れをご紹介します。社宅の導入を検討している企業の方は、ぜひ参考にしてください。
【監修】
村上忠礼氏
株式会社タイセイ・ハウジー法人本部副本部長。
1995年の社宅管理代行サービススタート当初より現在まで従事する、社宅管理のプロフェッショナル。
社宅を自社管理するときの流れを解説
借上社宅を自社管理する際の流れは、一般的に以下の6ステップです。
- 物件を見つける
- 物件の契約手続きをする
- 家賃の支払い管理をする
- 支払調書を提出する
- 契約の更新手続きをする
- 物件からの退去手続きをする
1.物件を見つける
まず行わなければならないのが、社宅として利用する物件の手配です。社宅希望者のニーズと、不動産業者から斡旋された物件を見比べて、契約条件や企業規定と合っているかどうかを精査・調整します。選んだ物件へ入居申込みを行ったら、物件手配は完了です。
2.物件の契約手続きをする
契約手続きでは、まず社宅の利用希望者に入居申請書を提出してもらい、担当部署が承認を行います。契約手続きは、貸主と企業との間で交わす賃貸借契約です。重要事項の説明を受けて、契約書に署名・押印を行います。
火災保険への加入や家賃保証会社との契約を行うのもこのタイミングです。手続きが終わったら、敷金・礼金・仲介料・初月の家賃などを支払い、鍵を受け取ります。
3.家賃の支払い管理
社宅として利用している物件の賃料を毎月支払うだけでなく、家賃支払額の精査や送金データの処理も行います。家賃の一部を社員の給与から控除する場合は、社宅規程を基に家賃を算出して、給与所得控除の処理を行うのが一般的です。
4.支払調書を提出する
支払調書とは、1月1日から12月31日までに支払った家賃をまとめた書類です。会社の所在地を管轄する税務署へ提出します。翌年の1月31日までが提出期限となっており、時間的な余裕がないので注意しましょう。
5.契約の更新手続きをする
賃貸契約は、2年に1回更新するのが一般的です。物件や契約時期によって異なる更新期日を管理するのも担当者の役目です。
社宅の契約更新時期が近づいてきたら、更新手続きを行いましょう。この際、契約内容の変更点がある場合は入居者にその旨を伝え、更新する意志の有無を確認してください。
更新料や手数料等の支払いも行います。火災保険や家賃保証を更新する場合は、同様に保険料や手数料の支払いを行いましょう。
6.物件からの退去
入居社員から退去の意思が示された場合は、社内でその退去申請を受け付けた後、貸主および管理会社に対して解約の旨を伝えます。遅くとも解約の一ヶ月前までには意志の確定を行いましょう。
退去する際のルームチェックも忘れずに行います。部屋の修繕費用を請求される可能性もあるため、必ず部屋を確認して備えてください。追加請求は誰から徴収するのかも、この時点で明確にします。入居時に支払われた敷金に関しては、返金される場合と、追加で請求される場合があり、それぞれの対応も確認します。
作成した退去・解約関連の書類は、社員が退去したからといって破棄せず、必ず企業で保管しておいてください。

社宅管理の業務は非常に多く、複雑です。入居者(社員)と不動産会社、貸主との間に立って、スムーズに手続きができるよう、また、安心して暮らせるよう手配しなくてはなりません。
しかも多くの企業でこうした業務を専任ではなく、人事や総務などの日常的な業務と並行して行っています。担当者の負担は非常に大きく、本業に支障をきたすケースもあるようです。
そこでおすすめなのが、社宅管理を専門に行う代行サービスの利用です。受託企業数や受託管理件数、全国の直営店数など、実績豊富な代行会社にアウトソーシングすることで、担当者の負担を大幅に軽減し、コスト削減や従業員満足度の向上などを実現してくれます。
