社宅の立地によって、物件に駐車場がついている場合もあれば、駐車場を別に借りなくてはならない場合もあります。駐車場に関する経費の扱いは判断が難しいため、正しく理解しておくことが大切です。ここでは、社宅の駐車場に関する経費の扱いについて解説します。
【監修】
村上忠礼氏
株式会社タイセイ・ハウジー法人本部副本部長。
1995年の社宅管理代行サービススタート当初より現在まで従事する、社宅管理のプロフェッショナル。
社宅の節税効果とは?
借上社宅では、まず会社が賃貸物件を借りて貸主に支払う賃料を「地代家賃等」として経費にします。そして、居住する社員から一定の賃料を受け取ります。この際、会社が支払った賃料と、受け取った賃料の差額を経費に計上することができます。
社宅の家賃を経費にすることで、所得税を抑えて節税することが可能です。家賃の一部を会社側が負担することで、同レベルの賃貸物件を借りるより家賃を安く抑えられるなど、社員にとってもメリットが得られます。ただし、節税効果を受けるためには、社員から賃料相当額の50%以上の賃料を受け取らなくてはなりません。無償で貸し出すと賃借料相当額が給料と見なされ、課税されてしまうので要注意です。
住居の負担を軽減する福利厚生としては住宅手当もありますが、金銭で支給してしまうとすべて給与扱いで課税対象です。また、社会保険料も住宅手当を含めた金額から算出されるため、それらの負担が大きくなってしまいます。
社宅の駐車場費用は
経費として計上できるのか
社宅の駐車場には、経費として計上できないケースとできるケースがあります。以下で詳しく見ていきましょう。
計上できないケース
まず、原則として、社宅の駐車場は経費として計上できません。経費として計上できるのは「住居部分」のみです。駐車場を契約すること自体は問題ないため、社員に立て替えてもらって後で駐車場代を支払うか、駐車場のみ個人契約とするかでしょう。
駐車場料金を間接的に経費として扱う方法としては、非課税の範囲内で交通費や通勤手当として社員に支給するのがおすすめです。
企業が貸主に支払った駐車場代を、立て替え金として社員から全額受け取り、さらにその分を交通費や通勤手当として支給すれば、旅費交通費として計上することができます。
計上できるケース
「駐車場付き物件」として社宅の賃料に駐車場料金が含まれている場合や、管理費に駐車場料金が含まれている場合は、社宅の駐車場を「住宅」に含めて考えることができ、経費として計上することができます。
契約書に、家賃や管理費と別に「駐車場料金」が記載されている場合は経費にならないので、契約時によく確認してください。
社用車を停める場合は
経費にできるのか
社用車を停める駐車場の料金は、問題なく経費として扱うことが可能です。企業の持ち物である社用車を、法人名義で契約している駐車場に停めることは明らかに事業目的であり、損金として計上できるためです。
ただし、社宅駐車場や、社宅近くの駐車場に社用車を停める場合は要注意です。社員が個人的な目的で社用車を利用していると疑われ、経費として扱えない可能性があります。
この場合は、社宅駐車場に社用車を置く理由や、事業として使用している実態などを明確に示さなくてはなりません。
社宅管理をスムーズに行うためには、さまざまな専門知識が必要です。社宅管理の手間と時間を少しでも省きたいなら、代行会社に社宅管理をアウトソーシングするのがおすすめです。
受託企業数や受託管理件数、全国の直営店数など、実績の豊富な代行会社なら、社宅の運営だけでなく、駐車場の管理や節税対策などもトータルにサポートしてくれます。
